『Powkiddy X55』レビュー | 高性能・高コスパな中華製携帯ゲーム機

最近ではPS5やXbox Series Xなど、次世代ゲーム機が発売され高クオリティな最新ゲームタイトルが大きな注目を集めている。

一方で、PS1やニンテンドー64など、1990年代に台頭したゲーム機向けのタイトルも、いまだに大きな人気を誇っている。

しかし、レトロゲームを遊ぶためには古いゲーム機が必要であり、今遊びたくなっても中々プレイしづらいのではないだろうか。

そこで今回は、いつでも・どこでも気軽にレトロゲームタイトルを遊ぶことの出来る携帯ゲーム機『Powkiddy X55』について紹介したいと思う。

高性能・高コスパな中華製携帯ゲーム機

今回紹介する『Powkiddy X55』は、PS1やニンテンドー64、ファミコンやゲームボーイアドバンスなど、1980～2000年代初期において流行したゲーム機のエミュレータに対応した携帯ゲーム機だ。

ブランド	Powkiddy
製品名	Powkiddy X55
カラー	ブルー
OS	LINUX
ディスプレイサイズ	5.5インチ IPS
解像度	1280×720
CPU	RK3566 Quad-Core 64 bit Cortex-A55
GPU	ARM Mali-G52
RAM（メモリ）	2GB LPDDR4X
ストレージ	16GB TFカード
TF カード	TFカード拡張サポート 最大256GBまで
対応通信規格	Wi-Fi, Bluetooth
バッテリー容量	4,000mAh, 連続使用時間4時間可能
対応ゲーム	CPS, FBA, FC, GB, GBA, GBC, NEOGEO, SFC, MD, PS, N64, PSPなど
スピーカー	ダブルホーンステレオスピーカー内蔵
本体サイズ	21.25×9.45×1.9cm
本体重量	約293g

21.25×9.45×1.9cm、わずか約293gほどの軽量かつコンパクトな筐体に、5.5インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は1280×720に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能。タッチ操作には対応していない。

カバンなどに入れて外出先へラクラク持ち運ぶことが出来るだろう。

筐体の前後左右には充実したインターフェースを備えており、幅広いタイトルの操作に対応できるようになっている。

▼HD出力ポートを利用した外部モニター出力にも対応している。

OSはLinuxを採用しており、CPUには「RK3566 Quad-Core 64 bit Cortex-A55」を、RAM（メモリ）は2GB LPDDR4Xを搭載。プレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを快適に遊べる性能を擁している。

▼幅広いプラットフォームのエミュレータに対応。

4,000 mAhのバッテリーを内蔵しており、最大4時間程度の連続使用が可能。

コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な端末だと言える。

数世代前の懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

▼内容物一覧をすべて取り出した様子

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

• ゲーム機本体
• ユーザーマニュアル
• USB-Cケーブル
• 16GB TFカード
• 128GB TFカード

▼ユーザーマニュアルは英語・中国語のみに対応

▼ゲーム機本体。5.5インチの大きめなディスプレイを搭載。

▼ニンテンドースイッチ（有機ELモデル）と並べた様子。『Powkiddy X55』の方が一回り小さい。

▼約293gと軽く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。

▼厚みは1.9cm。

続いてインターフェース構成について見ていく。

▼正面には充実した操作インターフェースが用意。幅広いタイトルの操作に対応可能だ。

▼左右両側面には特に何もない。

▼上部にはL1/L2トリガー、3.5mmイヤホンジャック、OTGポート、HDポート、Type-Cポート、電源ボタン、R1/R2トリガーが用意。

▼下部には2基のスピーカーとTFカードスロット×2が用意。

Banggoodにて販売されている製品には、16GB TFカードに加えて128GB TFカードが付属していました。

このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。

OSの起動

電源ボタンを長押しすると、Linuxが起動する。

▼メインメニュー画面。ゲームリストのほか、設定などにもアクセス可能。

▼メイン画面のテーマ（デザイン）はプリインストール済みの中から変更したり、オンラインからダウンロード可能だ。

スタートボタンを押すと設定画面が表示される。

▼言語メニューより日本語表示に変更可能。

▼ゲームに関する調節からコントローラ設定まで、豊富な項目をイジることが可能だ。

▼テーマの変更も可能。

ユーザーの用途に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。本格的に利用を開始する前に色々とイジっておくと良いだろう。

なお、セレクトボタンを押すとクイックアクセスメニューが表示される。

▼再起動・リブートを行うことができるほか、メニュー画面で流れているBGMを変更することも可能だ。

カラフルで見やすい5.5インチ大画面

実際にいくつかのゲームをプレイしてみた。

実際にプレイしている様子①

実際にプレイしている様子②

実際にプレイしている様子③

1280×720解像度のIPSディスプレイで描画される映像の発色は良好で、満足度の高い映像品質でゲームを楽しむことが可能であった。

5.5インチの大きな画面は見やすく、細かな文字も明瞭に描画されるため、PS1あたりの画面情報量の多いタイトルでもプレイ中に支障に感じることはなかった。

▼カラフルな色合いで見やすい。

▼ニンテンドーDSのタイトルをプレイする場合は、上下の画面を複数パターンで表示できる。

▼電源ボタンを短押しするとスリープモードに入る。外出先でゲームを遊ぶ際には嬉しい機能。

3Dゲームプレイ時に激しい動き（アクション）を伴う場面では、多少のフレームレート低下やカクつきを感じることはあった。しかし全体的にスムーズなパフォーマンスを実現しており、プレイステーション1などの3Dタイトルでも、スペック不足を感じることはほとんどなかった。

個人的に各プラットフォームのタイトルをプレイした感覚では...

• スーファミやゲームボーイアドバンスなど：非常に快適
• PS1やDSなど：普通に快適
• PSPやニンテンドー64など：一部の3Dタイトルにおいてカクつきが頻繁に発生する

といった印象だ。PS1以前に発売されたプラットフォームのタイトルであれば、問題なくスムーズにプレイ可能であった。一方でPSPやニンテンドー64などの処理の重い3Dタイトルをプレイした場合、激しい処理落ちが発生してお世辞にも快適とは言えないパフォーマンスまで低下することがあった。

▼ニンテンドー64タイトルをプレイした時の様子

ニンテンドー64などのタイトルを遊びたいと思っている方は、注意した方が良いだろう。

快適な操作性

『Powkiddy X55』の操作性はどのプラットフォームのタイトルにおいても快適で、反応性も良く、ストレスを感じることはほどんと無かった。

▼各ボタンを押した時の "ポチッ" という感覚が心地よく、終始快適なゲーミングが可能。アナログスティックの感触も良好だ。

上部左右のLRトリガーに関しても、L1/L2, R1/R2トリガーの間に段差と隙間が設けられるなど、誤操作を起こしづらい設計がなされており、複雑な操作を要求されるタイトルにおいてもミスタッチ（誤操作）を起こすことはなかった。

ただし、LRトリガーを押した際の "カチッ" という音が結構大きい点が気になった。外出先など、周囲への音を気にする必要のある環境では注意した方が良いだろう。

▼なお、ゲーム中にアナログスティックを押し込むことで、ゲームの中断や再起動、途中セーブ、BIOSの起動などを行うことが出来る。

『Powkiddy X55』のまとめ

今回紹介した『Powkiddy X55』について、特長をまとめると以下の通りだ。

以上の通り、レトロゲームタイトルからPS1の3Dタイトルまで、実機さながらのスムーズさで遊べる高コスパな携帯ゲーム機となっている。

筐体はコンパクトかつ軽量であり、カバンなどに入れて外出先に持ち運んで遊ぶことにも十分適している。

ステレオスピーカーの音圧も強く、音に立体感はないものの、そこそこ迫力のあるサウンドを楽しむことが出来た。

外出先でのちょっとした空き時間を潰す方法を探している方には、是非オススメしたい一品だ。

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